君色Diary
「……七海」


「………っ」



そっと、あたしの手を優しく包み込んだ、葉月の手。

たまらず見上げた葉月は、優しく微笑んでいて。



「あのね……今日、私が七海の家に行くって言ってたとき、空も隣にいたの。もちろん、部活中だよ」


「え……?」



ゆっくりと話し出した葉月に、思わず聞き返す。


空くんがいた……?

部活中ってことは、体育館に?

なんで……だって、図書室には茉莉花ちゃんがいるんじゃ……?

茉莉花ちゃん、今日もずっと補習だったってこと?




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