君色Diary
「わっ……!?」



いきなり間近に迫った可愛らしい顔に、びっくりして背中を反る。

慌てて顔を離せば、茉莉花ちゃんは心配そうにあたしを見て。



「体調、大丈夫ですか……?まだ風邪、完治してないんですか?」


「え……?」



眉を八の字にしてあたしを見る茉莉花ちゃんに、思わず聞き返す。


なんで、あたしが風邪だったこと知ってるの…?

葉月も陽向くんも、茉莉花ちゃんとはほとんど関わりないはず……。

ってことは、空くん……?


ドクン、と胸が鳴る。



「な、なんで、風邪のこと、知ってるの?」



思わず口にした質問。

それに茉莉花ちゃんは、きょとんと首を傾げて。



「水原くんから聞いたんですよ~」



さも当然のように、そう答えた。


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