君色Diary
「……白崎さん、水原くん……ううん、空と…なにかあったんですか?」


「………え?」



思いがけない問いかけに、反応が遅れる。


今、茉莉花ちゃん、空くんのこと、“空”って……。



「空が私に白崎さんの話をしたとき……今の白崎さんと、同じような顔、してました」



あたしが思考を巡らしている間にも、茉莉花ちゃんはゆっくりと話し続ける。

その言葉に、あたしの頭はついていかなくて。


なんで今更、あたしの前でも呼び捨てなの…?

あたしと同じような顔って……。

必死に、悪いこと考えないようにしてた……。

空くんも、そうだったってこと……?


思わず見つめた茉莉花ちゃんは、ただ心配そうな表情をしていて。

それ以外の他意はなさそうで。

< 289 / 373 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop