君色Diary
「お兄ちゃんの心、つかんでね」
さっきの、茉莉花ちゃんの言葉をマネしてそう言う。
すると、茉莉花ちゃんは、恥ずかしそうにしながらも、「…頑張ります」と呟いて。
「……白崎さんも、頑張って下さい。空の恋愛については、実は全然知らないんですけど……。でも、白崎さんがいなくて、寂しそうにしてたのは、事実ですっ」
「……うん。……頑張る!」
しっかりと頷いて、茉莉花ちゃんを見る。
クスッとお互いに笑い合えば、同時に藍色と水色の髪留め、そして、薄紫のバレッタが、キラッと光に反射して。
すると、その光に導かれるように、近づいてきた足音。
タッタッタッ……と走るその足音は、何かを探すように、時々歩きかけては、また走って。
「……あっ」
そう呟いたのは、茉莉花ちゃん。
同時に、聞こえていた足音も止まって。
「茉莉花ちゃん?どうし……」
“しまった”とでも言いたげな顔で、口を押さえる茉莉花ちゃんの視線を、辿るように振り向く。
そして、あたしはピタッと動きを止めて。
「……七海」
そこには、息を切らしてあたし達を見る、空くんがいた。
さっきの、茉莉花ちゃんの言葉をマネしてそう言う。
すると、茉莉花ちゃんは、恥ずかしそうにしながらも、「…頑張ります」と呟いて。
「……白崎さんも、頑張って下さい。空の恋愛については、実は全然知らないんですけど……。でも、白崎さんがいなくて、寂しそうにしてたのは、事実ですっ」
「……うん。……頑張る!」
しっかりと頷いて、茉莉花ちゃんを見る。
クスッとお互いに笑い合えば、同時に藍色と水色の髪留め、そして、薄紫のバレッタが、キラッと光に反射して。
すると、その光に導かれるように、近づいてきた足音。
タッタッタッ……と走るその足音は、何かを探すように、時々歩きかけては、また走って。
「……あっ」
そう呟いたのは、茉莉花ちゃん。
同時に、聞こえていた足音も止まって。
「茉莉花ちゃん?どうし……」
“しまった”とでも言いたげな顔で、口を押さえる茉莉花ちゃんの視線を、辿るように振り向く。
そして、あたしはピタッと動きを止めて。
「……七海」
そこには、息を切らしてあたし達を見る、空くんがいた。