君色Diary
「怒ってるの……茉莉花ちゃんのことじゃないの?」


「は?茉莉花?なんで?」



空くんの言う“罰”が終わってから、ジンジンとする頬を押さえて聞けば、怪訝な顔で見つめ返される。

一瞬、とぼけてるのかと思ってみたものの、空くんはきょとんとしていて。


なんでって……。

そんなの、あたしが聞きたいよ……?



「俺は、連絡もナシに学校休んだことに対してムカついてんの。土曜にあんな別れ方してたら心配するに決まってるだろ」


「で、でも……っ」


「俺は、こっちの方が謝ってほしい」


「……ごめんなさい」




ムスッとする空くんに素直に謝れば、「よし」と言って、ぽんぽんと頭をなでられる。

ちらっと見た空くんは、満足そうに笑っていて。


もしかして……あたしが悩んでたことって、全部、見当違いだったってこと?

茉莉花ちゃんともだし……。

あたし、勘違いで皆に迷惑かけすぎだよ……。



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