君色Diary

い、今、なんて……!?

思わず頷いちゃったけど、土曜日のこと…?

土曜日に言ったことなんて、茉莉花ちゃんのことがほとんどで……。

あとは、好きな人に積極的にっていうのは難しいねって……。

……え?

もしかして“好きな人”ってこと……?


そう考えた瞬間、自分でもはっきりとわかるくらい、顔に熱が集まる。


えっ……!?

だって、空くん、そんなことに全然触れなかったし、普通に話してるから、全然、気になってないと思ってた……!

いや、でも……もしかしたら、違うことの可能性も……。



「え、えっと……土曜日、の……どれのこと?」



おどおどとしながら、ゆっくりと聞く。

胸の音がありえないくらい速く鳴って。

それでも、じっと見つめた空くんの顔。

言ってほしいような、言ってほしくないような、そんな気持ち。

見つめた空くんは、あたしの言葉に、少し視線を泳がせて。



「あー……っと……。好き、な人ってとこ……?」



そう言った空くんの言葉に、あたしの体はピシッと固まった。


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