君色Diary
「……着いた」


「……え?」



空くんがピタッと止まる。

それに俯いていた顔を上げれば、そこは見晴らしのいい高台で。



「……綺麗……」



周りに電気がなく、星まで綺麗に輝いて見える空。

思わずそう呟けば、空くんがクスッと笑ったのが聞こえる。



「ここから見える花火が、一番綺麗なんだってさ。風見先生が言ってた」


「かざみん先生……?って、わっ……」



驚いて空くんを見れば、すぐ近くにあった、この高台の名前が彫られた石碑の、台のところに座らされる。

その高さは十分にあって、座っているのに、あたしの方が空くんよりも、少し背が高い状態。

驚いて空くんを見れば、それは見下ろす形になって。



なんか……すごい、新鮮……。

あたしの方が、空くんより頭の位置が高いよ……。



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