君色Diary
あたしが座る台に、もたれるようにして隣に立つ、空くん。

その近い距離に、胸が高鳴って。

ドキンドキンと、少しずつ鼓動が速くなる。

二人きりの高台。

明かりは電柱一本だけで。

キラキラ輝く星が、空を照らす。


……どうしよう……。

葉月たちとはぐれたから、空くんと二人きり……。

今、言うべき……なのかな……?

それとも、葉月たちと連絡とる方が先……?



「…………」


「…………」



魔法にかかったように、お互いなにも話さない空間。

その静寂を、あたしの胸の音だけが、邪魔をする。

何もしてない。

何も話してない。

なのに、緊張や恥ずかしさで、顔が熱い。


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