君色Diary
「…………え?」




ポカンとしながら、呟く一言。

そんなあたしを見ると、空くんはクスッと笑って。


……今、ほっぺたに……キスされた?



「えっ……えぇっ!?い、今……なにして……!?」



ドキンドキンと、一気にうるさくなる胸の音。

バッとキスされたところを押さえれば、空くんは意地悪な笑みを浮かべながら、次は反対側にキスをする。



「あ、の……!空くん、待って……」



悪戯をするように、頬に軽くキスをする空くんの肩をつかんで押さえる。

顔なんて、もう真っ赤になっていて。

苦しくなるくらい、バクバクと心臓が鳴る。

せっかく涙が止まった後なのに、次は恥ずかしさで目が潤んで。


空くんってば、どうしたの……!?

う、嬉しいはずなのに、恥ずかしくてわかんないよーっ!!


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