君色Diary
「………イヤ?」



口をパクパクとさせながら空くんを見れば、少し寂しそうに、ジッと下から見つめられる。

それにドキンッと胸が跳ねて。

もともと綺麗な顔立ちの空くん。

そんな空くんの上目遣いは、それはまた脅威的なもので。



「い、イヤじゃ、ないの……っ!ただ……恥ずかしく、て……」


「じゃ、問題ない?」


「うぅ……そ、それと、これとは……」



至近距離で見つめられる瞳。

逸らしたくても逸らせないそれは、緊張と恥ずかしさを増幅させる。

しどろもどろに答えれば、空くんは「はぁ…」と息をついて。



「……あのとき、止めるんじゃなかったかなー……」



そう言いながら、そっとあたしの唇に指で触れた。


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