君色Diary
「で?七海はどうだったの、数学」


「あ!それ、俺が今、聞こうとしてた!!」



空くんはそう言うと、陽向くんを無視しながら、かがんであたしをジッと見る。

その瞳はいつになく真剣で。

真っ直ぐな眼差しにドキッとしながらも、あたしも空くんを見つめ返した。



「あ、あのねっ……空くんのおかげで、67点とれたよ!過去最高点だった!」



ギュッと両手を握り締めながら答える。


数学で学年トップとってる空くんにしてみれば、こんな点数、低いかもしれないけど……。

でも、中間テストのときよりは、かなり良くなったし…!


空くんの反応が怖くて、ドキドキとしながら、うつむいて目を閉じる。

すると、不意にポンッと頭に手が置かれて。

驚いて顔を上げれば、空くんがフッと笑って返してくれた。



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