転校生は憧れの人
少し歩いて、私は憐くんにあることを訊いてみようと決心付く。
それには少し勇気がいったが。
「あの!」
勢い任せで、私は叫んだ。
「何?」
「憐くんって私のこと、その、す、好き……なの?」
い、言っちゃった。
とてつもなく顔が熱い。
そんな私に降ってきたのは……。
「さあ?」
へ?
好きでも嫌いでもなく、“さあ?”……。
「じゃあ、何で私を彼女にしてくれたの?」
「あー……」
そして、少し考えて彼が出した結論。それは。
「何となく?」
な……。
何となくですと!?