転校生は憧れの人



『あ。そういやあたし、もう憐のこと好きじゃないから』



……はい?


どういう意味ですか?



『今日はね、そのことをなずなちゃんに話そうと思って呼び出したんだ』


『えっと……それってもしかして、別に好きな人ができた、とか?』


『んふふー実はねぇ、文化祭の練習中、憐目当てにちょーっと4組を覗いてたら……運命の人に出逢っちゃったの!』


『う、運命の……ひ、と?』


『そう! もう、ビビッときたんだから! 一際輝いてて、爽やかで、笑顔が素敵で……。あーんもう、さいっこうにタイプ!』 



あまりの急展開に思考が追いつかなくて、ただただ言葉を理解するのに精一杯。


……てことはコレ、まさかの緊張損だった!?




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