転校生は憧れの人
「っ!」
突然響いたメールの着信音。
“今すぐ外にきて”
そんな内容を見た瞬間、自然と身体は動いていた。
階段を駆け下りて、できるだけ早く。
ドキドキと、ワクワクと、いろんな感情が胸を締め付ける。
ただひたすらに、手をドアノブへ一直線に伸ばす。
そして、私は思い切って扉を開いた。
――その途端。
「……もう泣いてる」
「……だって、憐くんが」
視界に映った、1週間ぶりに会う大好きな彼。
嬉しくて、嬉しすぎて、涙が止まらなくなった。