転校生は憧れの人



「なー、憐?」


「……」



嬉しそうに憐くんに近づく吉野くん。


しかし、憐くんは最高に不機嫌な様子で、ツンと向こうを向いている。


そんな彼等をじっと見ていた梓ちゃんは、静かに滝川くんに近寄って耳許に手を添えた。



「因みに、0.1センチの差ね」


「マジか」


「マジで」



梓ちゃんの耳打ちに、滝川くんは口許を歪ませた。




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