転校生は憧れの人



「言うまで放さないから」


「っ!」



俺がそう言い放った瞬間、一ノ瀬はビクリと身体を震わせた。


そして、焦ったように口を動かす。


掴んだ白い腕から、体温が伝わってくる。


何なの、この反応。


余計に攻めたくなるんだけど。



「いいの? 授業始まっちゃうよ?」


「うっ……」



すると一ノ瀬は、そっと口を開いた。





< 300 / 309 >

この作品をシェア

pagetop