転校生は憧れの人

……ヤバい、何この感情。


さっきから全然収まんないんだけど。



「じゃあさ……一ノ瀬は俺のこと、一生好きでいてくれるんだ」


「ひぇ!?」


「だって、そういうことでしょ？」



掴んでいた腕を解放しニヤリと告げると、一ノ瀬は驚いた勢いで一歩後ろに下がる。


……いちいち反応可愛すぎ。


何なの、俺のことどうにかさせたいわけ？



「……うん」



“満足”


それは、俺の心を一瞬にして埋めた。


そんな時だった。



「れ、憐くんは……。憐くんは私のこと、ずっと好きでいてくれますか」



彼女は俺をちらりと見ながら、恥ずかしそうに眉を垂らす。


……俺？


そんなの――。