転校生は憧れの人
「同盟とかそんなことはどうでもいいけど」
「憐、ひでぇ~!」
「部活入るにはどうしたらいい?」
クールな憐くんの眼差し。
尋ねる憐くんを見て、そう言えば憐くんは小学生の時サッカーチームに入ってたな、なんて記憶を思い起こす。
それもまた、エースをつとめる程上手だった。
「憐くん、部活ってサッカー部?」
「そのつもり」
訊いてみると、彼はニッと笑ってくれた。
「それやったら、放課後俺等と部活行かへんか? 俺と吉野は部員やし、梓と一ノ瀬はマネージャーやねんで」
ポンと手を合わせた滝川くんは、淡々と説明を始める。
滝川くんの言うとおり、私は梓ちゃんに誘われ、サッカー部のマネージャーをしているのだ。