転校生は憧れの人
「ふうん。皆サッカー部なわけ」
「おう、そうだぜ! それに、こう見えても俺、次期キャプテンってことになってんだ」
「……へえ、吉野がね」
ニカッと吉野くんが笑うと、憐くんは少し驚いたように目を丸くする。
「んで、どうする高月。来るか?」
「ああ、行く」
「よっしゃあ! じゃあ、決まりやな」
そう言うと、滝川くんは嬉しそうにガッツポーズをとった。
……ていうか。さっきから、ずっとドキドキが収まらないんですけど!
もしもこのまま憐くんがサッカー部に入ったら……。
あーーー! 駄目だ駄目だ駄目だ。絶対心臓がもたないよ~!