転校生は憧れの人



「ふうん。皆サッカー部なわけ」


「おう、そうだぜ! それに、こう見えても俺、次期キャプテンってことになってんだ」


「……へえ、吉野がね」



ニカッと吉野くんが笑うと、憐くんは少し驚いたように目を丸くする。



「んで、どうする高月。来るか?」


「ああ、行く」


「よっしゃあ! じゃあ、決まりやな」



そう言うと、滝川くんは嬉しそうにガッツポーズをとった。


……ていうか。さっきから、ずっとドキドキが収まらないんですけど!


もしもこのまま憐くんがサッカー部に入ったら……。


あーーー! 駄目だ駄目だ駄目だ。絶対心臓がもたないよ~!





< 33 / 309 >

この作品をシェア

pagetop