転校生は憧れの人
――キーンコーンカーンコーン。
「あ、予鈴だ!」
すっかり時間を忘れていた私は、チャイムの音によって時計を見る。
時間が経つのって、早い。
憐くんとこんなにも近くにいられるなんて、ちょっと前の私には考えられなかった。
楽しくて。
嬉しくて。
ドキドキして。
幸せで。
でもまだ夢みたい。
……ありがとう、神様!
そう心の中で叫んだ私は、バイバイと皆に手を振って自分の席へと歩き始めた。