転校生は憧れの人
「怜佑と憐も誘ってんだ。皆で遊びに行こうぜ!」
「れ、憐くんと滝川くんも行くんだ……」
「おう」
そういえばここ最近、3人でいるところをよく見かけるようになった。
部活も皆同じだから気が合うのだろうか、急速に仲良くなっているような気がする。
「どうする、梓ちゃん」
私は、隣の彼女を覗いてみる。
「なずな」
「え?」
突然肩をつかまれて、クルリと後ろを向かされる。
私が驚いているうちに、梓ちゃんは真剣な顔をして小さな声で話し始めた。
「これはチャンスだよ!」