転校生は憧れの人
只今、午前7時36分。
私が家を出ようと考えている時間まで、あと1時間弱だ。
思いの外時間が出来て、取り敢えず一息ついた。
階段を下りると、お母さんとお兄ちゃんがテーブルに腰掛けている。
「お母さん、お兄ちゃん、おはよう」
「おはよう」
「おう……つか、どうした? んな格好して」
お兄ちゃんの視線の先には、私の姿。
きっと、私がいつもと違った服装をしていることを言いたいのだろう。