転校生は憧れの人
「けど、全く反応もなかったし、聞いてなかったのかも」
「本当に、聞いてなかったの?」
「え?」
「いや、何でもない。……わからないね、憐くんって」
腕を組み、何か難しい顔をする梓ちゃん。
私も時々、憐くんって何考えてるんだろうって思うときがある。
だから余計に、彼をもっと知りたいって思ってしまうのかもしれない。
「2人とも帰るで」
「「うん!」」
私達は4人並び、出口へ向かう。
「また、皆で来たいな」
「今度はナツも一緒にね」
こうして、夢のような1日は終わりを迎えたのだった。