愛しい人
「智也さん、会議もう終ったんですか?」
時計を見ると、まだ智也さんが会議に行ってから30分も経っていなかった。

「あぁ、っていうかゴールデンウィーク明けに延期だ。どうも休み前はみんな気持ちが他に向いていて、集中していないからな。」
少し溜め息混じりにそう答えた。

「確かにそうかもしれませんね。」

「他人事のように言うけどお前もその一人だろうが。ちゃんと仕事しろ!じゃないと、残業で那奈との飲みはお預けにするぞ。」

「そんなぁ~、分かりました、ちゃんと集中します。」


そう、今日は仕事帰りに俺と智也さんと那奈さんの3人で飲むことになっているのだ。


俺は智也さんに頼まれた資料づくりを黙々と進めた。



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