さよならまでの時間
「梨花、迎えに来たよ。帰ろうか!」
「うん!」
ウキウキした顔の梨花を車に乗せて家に戻ると、いつものかわいい笑顔でありがとうと言った梨花。
「わぁ!久しぶりの我が家だぁ!」
すごく嬉しそうな顔の梨花に、俺は聞いた。
「梨花、聡には言ったのか?」
急に曇った顔になった梨花は、黙ったまま首を横に振った。
ダメだよ・・・梨花・・・
「梨花・・・ダメだ!ちゃんと聡に言うんだ!梨花が言わないなら、俺が聡に言う!」