さよならまでの時間
ある日、また入院していたあたしは、病室のカレンダーを見ながら気付いた。
あ・・・もうすぐ誕生日だ・・・
もう最後の誕生日なんだろうな・・・
「聡くん、もうすぐあたしの誕生日だよ。覚えてる?
きっと最後の誕生日だね・・・
あたし・・・最後の誕生日は聡くんと一緒が良かったな・・・
プレゼントなんて、何もいらない・・・
聡くんがそばにいてくれたら、それだけでいいの・・・
聡くん・・・会いたいよ・・・」
こんなメールを打ちながら寝てしまったあたし。
このメールを、お見舞いに来た翔ちゃんが見てしまったことなんて、知らずにいたんだ。