さよならまでの時間
そして、あたしが倒れた時、一緒にいたのも翔ちゃんだった。
翔ちゃんの部屋で勉強を教えてもらっていたあたしが、数学の問題を解いてる時だった。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・」
いきなり息が出来なくなって、胸が痛くなったあたし。
「梨花・・・?どうした?大丈夫か?!」
胸を押さえて苦しそうにしていたあたしをベッドに寝かせて、ブラウスのボタンを外して楽にしてくれた翔ちゃん。
あたしの記憶は、そこまでしかない。
その後、意識を失ったあたしは、救急車で涼ちゃんと翔ちゃんのおじさんの病院に運ばれたんだ。