さよならまでの時間
袋が落ちた時のりんの悲しそうな顔は、いつか見た顔と同じだった。
そうだ・・・あの時だ・・・
ショッピングセンターで会った時に見せたあの顔だ・・・
あの時のあの今にも泣きそうなあの顔・・・
あの時からだよな・・・俺たちが上手くいかなくなったの・・・
俺・・・なんもしてねぇのに・・・
そんなはずはないのに、りんがまだその場にいるような気がして・・・
しばらくしてドアを開けると、そこにはりんが落とした袋だけが寂しく残っていた。