さよならまでの時間

翔に掴まれた胸ぐら辺りの服を直し、俺は口を開いた。

「あぁ、追い返したよ。当たり前だろ?りんはお前と付き合ってんだろ?俺は、りんにフられたんだぜ?」

俺がそこまで言った時、翔の長いため息が聞こえた。

「聡、俺が今から話すこと、ちゃんと最後まで聞いてほしい。何も言わないで、ちゃんと最後まで・・・」

「何だよ、それ・・・」

「いいから!」

「わかったよ・・・」

そう言って話し始めた翔の話が、まさかそんな衝撃的な話だとは、俺は少しも想像していなった。
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