さよならまでの時間
聡くんの髪を撫でていると、しばらくして、聡くんが急に顔を上げた。
そして、あたしの目をジッと見つめた聡くんは、思いも寄らない言葉を口にした。
「りん、結婚しよう。」
えっ?!聡くん・・・何言ってるの?
「聡くん・・・悪い冗談はやめて・・・あたし・・・もう長くは生き・・・」
「知ってる。涼くんに聞いたから・・・」
「じゃあ、なんで・・・」
「りんを、幸せにしたいんだ。」
そう言った聡くんは、あたしをギュッと抱きしめた。
「聡くん・・・」