さよならまでの時間
少し前から体調が良くなくて・・・
でも、きっと風邪か何かだろうと、病院にも行かずに過ごしていたあたし。
先月、家が隣で幼なじみの翔ちゃんと一緒にいる時に倒れたあたしは、翔ちゃんのお兄ちゃんの涼ちゃんが働く翔ちゃん達のおじさんの病院に運ばれたんだ。
「翔ちゃん、病院に運ばれたこと聡くんには内緒にしててね。」
病院のベッドで点滴されながらそう言ったあたしに、翔ちゃんは言った。
「なんで?聡には言わないとダメだよ。」
「ううん・・・聡くんには心配かけたくないの・・・どうせ、風邪か何かだろうし・・・ね?」
「・・・わかった・・・」