刹那のひかり
ナミのお陰で

ミキは命に別状はなかった。

幸い骨折もなし。

ナミは安心した。

ミキは意識が戻り

ナミの前まで歩いてきた。

「ナミ?」

「ミキ!!」

ナミはミキを抱きしめた。

「ごめんね。心配させて」

「明日からずっと俺がついてるから」

「うん…ありがとう」

「今日は帰ろうか。

帰ったらメールするから」

「うん!!」

ふたりは星煌めく空の下を歩いた。

ぎゅっって寄り添いながら

「ミキ?」

「ん?」

「見上げてごらん」

「えっ?」

ふたりは止まった。

誰も通ることのない道の真ん中で。

「綺麗だね!!」

「だろ?」

「うんっ」

「なぁミキ?」

「なにぃ?」

ミキを見つめるナミ

ミキは星散りばめられた

真っ暗な空を見ていた。

「明後日の休み

デートしようっか」

「えっ!?本当に言ってる?」

ミキは驚いた表情でナミを見つめた。
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