素敵に政略結婚♪◆
結局、掃除に来た佐々木さんも巻き込んで、
薄い紫のグラデーションの花が散らばった落ち着いた柄の
着物を選んだ。
少し肩からかけて、
小物や帯も決めたので、結構な時間を費やしてしまった。
「はーー。二人とも本当にありがとうございます。」
「なぁーに言ってるんですか、奥様。
遠慮しないでください。
ほら、決まったから、息抜きにティータイムでもなさってください。
ナナ! 下に行って用意して!」
「はぁーい。
奥様。まいりましょう。」
私とナナさんは二人で一階へと降りた。
着物でパーティだなんて、
初めてかもしれない。
しかも、建志と初めての夫婦同伴だし。
そう思うと、春乃の心はドキドキと高鳴るのだった。