素敵に政略結婚♪◆
「な…夏樹さん。
私は、挨拶がありますので、これで失礼いたしますね?」
私はゆっくりと会釈をして、
義姉様の方を見る。
「あぁ。『若奥様』も大変だね?
いつでも連絡しておいで。
息抜きぐらいにはなるから。」
夏樹さんは、胸ポケットから名刺を取り出して
サラッと後ろに番号を記入した。
きっと夏樹さんの携帯番号。
それを私に渡した。
私はそれを受け取ると会釈して足早に
お義母様と志保さんが立っているところへ向かう。
ここには、いたくない。
夏樹さんは、
じっと見つめているようだったが
出来るだけ意識しないように歩いた。
「・・・・・・奥様。
少し、奥で休憩なさいませんか?
大奥様。志保様。春乃奥様を少し休ませたいのですがよろしいですか?」
「えぇ、いいわよリュート。
あそこのーーーー奥の部屋を借りてるからーーー。」
お義母様が優しく笑って、顔色が悪いわよ
ゆっくり休みなさい。と言ってくれた。
よかった。
少し、一人になりたかったのーーー。
はぁ。とため息が出た。