素敵に政略結婚♪◆

私は、思わず顔をそむけて
腕を強く振り払った。

「・・・・っ。
 
 く…口止め料だなんてーーー」

「ふふ。春ちゃん。
 
 もしかして…」

夏樹さんは、
にっこりと笑ってから、
耳元で優しくつぶやいた。


「アレだけじゃ…足りなかった?」




かぁっと耳まで真っ赤になる。


ソレをみて夏樹さんはくすくすと楽しそうに笑った。



か…からかわれてる。


「やめてください…。」

「耳まで真っ赤でかわいいよ。春ちゃん?」

「…からかわないでください。

 ちゅ…中学生をからかって
 楽しいですか?」


精一杯の強がりで夏樹さんを
じっと睨んで見せた。


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