素敵に政略結婚♪◆

「今日は疲れただろ?
 もう帰るかい?

 それに、
 着物じゃ動きにくいだろ?」


建志の指がそっとうなじに触れて
びくっとなる。

夏樹さんが一瞬よぎって顔が曇る。

「大丈夫です・・・。
 せっかくのお義母様のパーティだし。」

私が迷惑かけられないっ。

ぐっと力を込めて立ち上がった私を建志は楽しそうに笑った。



「ふふ。
 
 僕は、この着物姿のかわいい春乃を閉じ込めて置きたいんだけど、

 うーん。
 見せびらかしたい気もするんだよな。

 こんなに素敵な奥様ですって。」


楽しそうに笑う建志に、
思わず顔がゆるむ。


「に…似合ってますか?」

お義母様から頂いた
かんざしにそっと触れながら
聞いてみる。


「もちろん!

 春乃によく似合ってる。」

そういって、
頭にキスを落としてくれた。


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