素敵に政略結婚♪◆
「あのーーどこに・・・」
「ん?」
夏樹さんは高速道路に乗って
軽快に車を走らせる。
「とりあえず、ドライブデートの定番の海。」
楽しそうに夏樹さんは
笑った。
「はぁ。」
なんだか、
やっぱりよくわからない。
「あの…なんで私なんかに構うんですか?」
「なんでだろうね?」
「…どうして実家に私が結婚生活に苦しんでるってーーー」
「ふふ。春ちゃんがかわいかったから。」
はぁ。
私の質問はすべて
はぐらかされてしまう。
いったいどういうつもりなんだろう。
沈黙が二人を包んだが、
夏樹さんは相変わらず
楽しそうに微笑む。
ようやく高速を降りて、
しばらく走らせると
視界が開けた。
どうやら目的地に近づいたらしい。