素敵に政略結婚♪◆
春乃の視線に気が付いた建志は
ゆっくり春乃の髪に指を通しながら笑いかける。
「ごめんね。一人でシャワー入っちゃった。
春乃も一緒がよかった?」
「えっ?あのっ・・・」
春乃は自分の姿を見て
顔を赤らめる。
かろうじて下着だけはつけていたが
夕べのワンピースはベッドの向こうに放置されていた。
その反応がかわいらしくて、建志はまた楽しそうに笑った。
「クスクス。
春乃。春乃の部屋は右側だよ。
僕の部屋は左側。
クローゼットもきっと荷物が入っているはずだよ。
シャワーはそこのドア。」
建志は優しく春乃を撫でながら、
話しかける。
「じゃぁ、僕は僕の部屋にいるからね?
ゆっくりシャワーを浴びたら一緒に朝ごはんを食べよう?」
「あ・・・はい…」
建志は春乃の頬に手を添えてから
ちゅっと軽くキスして
耳元で
ー今夜は一緒に入ろうね。
とつぶやいた。
春乃の脳内は朝からパニックだ。