素敵に政略結婚♪◆
「えーーー。」
春乃の部屋に足を踏み入れると、
びっくりした。
大きなクローゼットに壁掛けの姿見。
そしてアンティークな机にドレッサー。
壁には本棚まであって
ところどころに春乃が送った本と、
いくつかの辞書や話題の書籍が並んでいる。
恐る恐るクローゼットを開けると絶句してしまった。
「うわぁ。。。」
春乃が実家から送りつけた持ち前の服と、
見覚えのないワンピースやらバックやアクセサリーが
綺麗に並べられたウォークインクローゼット。
素敵だけどーーー。
部屋着はどこかしら?
なんて、苦笑してしまう。
春乃も名家のお嬢様出身だが
こういうのは慣れない。
実家では着物が多かったのだ。
ーーそういえば、
私の着物はどこかしら?
クローゼットの奥に桐の箪笥を見つけて
そっと開けてみる。
そこにはお気に入りの着物が
綺麗に包まれてしまわれていた。
「よかったぁ。」