素敵に政略結婚♪◆

***

「長風呂だったねーー
 
 もしかして、体痛かった?」

シャワーから出たところで寝室にいた建志にふっ と抱きしめられる。
あわてて春乃は首を振る。

「いえっそんな。建志は優しくてっーー」

あなたの体を思い出して
トキメイテました なんていえないーー。

建志は、ほっとした顔をして
よかったとだけ耳元で呟いた。


その声に、また耳から熱くなる。




その様子を建志は楽しそうに見て、
「朝から誘惑しちゃって…ごめんね。」
といって、頭の上にキスを落とした。


ーーそんなこと言われるとっ。

春乃は思わず、建志から目をそらしてしまう。




「おいで、僕の奥様。
 朝ごはんを食べよう。田代さんの料理は絶品だよ。」


「は。はいっ。」


あまりに自然に腰に手をまわされて
春乃はドキドキする暇もなく、

建志と春乃は一階のダイニングへとおりた。


< 21 / 213 >

この作品をシェア

pagetop