素敵に政略結婚♪◆

この服はクローゼットに
用意されていた服だ。

クローゼットの中に入っていた服はどれも春乃にピッタリのサイズで
どれもとても品がよく春乃好みだった。


「クスクス。春乃さん。
 それ、建志が選んだのよ?」

「え?」

ーーーじゃぁクローゼットの服全部?


春乃は目を丸くする。


「だって、ほかの人が選んだのなんて嫌だろ?
 僕の奥様なんだし。僕の好みに染まってほしいんだよ。」

建志はちょっと恥ずかしそうに志保に言う。
志保は苦笑しながら二人を見つめた。

「はいはい。ご馳走様。」



「春乃。今日は夜には帰ってこれると思うから、
 一緒にお風呂に入ろうね。」

「・・・はッ  はいっ。」

建志にまっすぐ見つめられると
もう、否定できない。

真っ赤になる春乃とニコニコ笑う建志を
志保は呆れたように言った。


「あら、やだ。私がいること忘れてる?」

「とんでもない、志保。俺はだれがいても春乃を口説けるよ?」

そういって
建志は春乃に優しくキスした。

春乃の心臓はもうバクバク言いっぱなしだった。


はいはい。ご馳走様。
といって志保は呆れたように、手を挙げた。

< 37 / 213 >

この作品をシェア

pagetop