素敵に政略結婚♪◆
母と娘
春乃は、母親とカフェでティータイムを楽しんでいた。
気分がもやもやと晴れなかったので
母と気分転換に外に出たのだ。
外出について行くっというナナを何とか説得し、
では、車をまわしますという運転手の原田さんを振り切って
どうにか家を出た。
嫌なわけじゃないんだけど
ママと会うんだから・・・
はぁ。と春乃はもやもやとした気分を吐き出すように
ため息をついた。
「ねぇ、ママ。
ママとパパはお見合い結婚よね?
どうやって、そんなに好きになったの?」
「そうねぇ。
ママの頃はまだ親が決めた婚約者とかって普通だったのよ。
だから、そんなに違和感なく付き合って、
お互い素敵なところを見つけあって・・・」
ぽっと顔を赤らめる母は、少女のようでかわいらしかった。
「しかもパパって、カッコいいし。
私も、好きになってもらう様に頑張ったわよ?
パパったら優しいし仕事もできるし、
モテたのよ~」
春乃はその言葉に、ドキっとする。
「ねぇ。ママ。--どうやって努力したの?」
「え?んぅんーーー。そうねぇ。
お料理をしたり、パパ好みのファッションをしたり?とかかな。」
確かにママの料理はおいしかった。