素敵に政略結婚♪◆
「ぷっ。変な挨拶だなっ」
「やだぁ。かわいらしいじゃない?」
「俺もよろしくな~」
顔を上げると、
皆が次々に笑顔で返事を返してくれて、
ほっとする。
「というわけで、遅くまで残ってくれてありがとう。
明日は、僕も休みだから、
ゆっくり出勤してきて大丈夫だよ。
あ。田代さんは通常通り朝ごはんお願いします。」
「はいよー。」
その一言で、集まってお出迎えしてくれた人たちは
おつかれさまでーすなんて言いながら、散り散りに解散した。
「リュートもお疲れ様でした。
明日はリュートもゆっくり休んでね。」
「ラッキー。じゃぁ。あさってな。」
リュートと呼ばれたグリーンの瞳の彼は足早に去って行った。
彼は春乃に向き直って
手を差し出した。
「さぁ。おいで春乃。
僕らの部屋に行こう?」
にっこり優しい笑顔を向けられた春乃は
差しのべられた手を取った。
「はい。建志さん。」
ーーー柳瀬川 建志(やなせがわけんし)
それが彼の名前だ。