素敵に政略結婚♪◆

建志は、春乃の肩をゆっくり抱き寄せる。
ふんわりと建志の匂いと、消毒液のアルコールの匂いが春乃を包んだ。


「春乃。不安にさせて…ごめんね。

 リュートに聞いたよ。

 僕は春乃が一番大事だよ。
 浮気なんて、絶対しないよ。」

ふふふと建志はにっこり笑って春乃のほほにチュッとキスする。

「え?えっと、でも…」

春乃の頭に、あの鼻につくような女の声がよみがえって
顔をしかめた。

「あ・・・あのっ。
 私、ちゃんと我慢できますっ。
 ちゃんと建志は私のこと大切にしてくれているのはわかりますし。

 ちゃんと、妻として、愛人の一人や二人…ーーんっ。」

春乃の口をふさぐように、
柔らかい建志の唇が重なる。

そのまま春乃の唇を優しく食べるようになめた。

優しいけどドキドキするような
そんなキス。

春乃は、少し息苦しくて、胸が高鳴って、
はぁっと息を漏らした。


「春乃。僕は、浮気なんてしないよ。

 ねぇ、僕の電話に勝手に出た女はなんって言ったの?」

「え?えっと。ーーんっ。や。建志・・・」

建志はそのまま、春乃の首筋を撫でながら、
鎖骨に口づけをしながら、
ゆっくりと春乃の背中に手をまわす。


「春乃。いい匂いがする~。

 ・・・・おいしそ。」

春乃の前ボタンを第三ボタンまではずして、
胸の近くに顔をうずめて ちゅっとかわいらしいリップ音を
響かせた。

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