胸キュン
もう駄目なのに未練たらしい私は湊の傍にいたくてこの場を動けない。
私が俯いていると湊が私に近づいて来た。
「知花!」
え…?え…!?
何が起こってるの…?
私…今…湊の胸の中にいるの…?
抱きしめられてるの…?
「…知花…。今の言葉…本当?嘘はない?」
「…うん。湊が…好きだよ…」
この気持ちに嘘偽りは絶対ない。
私は自分に自信とかないけれど…この気持ちだけは自慢出来るよ。
「…やばい…。今、俺…素で泣きそうなんだけど…」
「…湊…。私を嫌になってないの…?呆れてないの…?」
「森では正直…呆れた。意味不明だったから。だけどやっぱり…俺は知花が好きだなって…ベッドで考えてたんだ。そしたら知花が来て…びっくりしてベッドから落ちた」
「…彩乃にね…言われたの。もう今の関係には戻れないんだから新しい関係を作れって…。翠とか亜紀ちゃんとかも…背中押してくれたから…湊に自分の気持ちを言えたんだと思うの…」
「そっか…。感謝しなくちゃな…。あいつらに」
「…湊…。本当にごめんね…」
「…知花…なら約束して?もう離れないで?ずっと一緒にいて?」
縋り付くような目で私を見つめる湊。
「…湊は…私の事…好き?」
「知花しか見えないって位…知花が好き」
「…なら…離れない。ずっと湊と過ごしていく」
湊が大好きだから。
だからずっと一緒にいようね…?
どんな事が…あっても。