胸キュン


そんな事を考えていると保健室到着。



「失礼しまぁす!」


「…はぁ…はぁ…」



怖かった…。本当に…。



「先生いねぇな」



こんにゃろ!一言文句言ってやる!!!!



「瀬川…!!!!??」



瀬川君をよく見ると…汗がたれてるし息が乱れてる…。



こんなになるまで…一生懸命走ってくれたの?



あんなに早く走ってくれたのは私の為…?



「ん?」



まだ…息乱れてるよ?



私の為だったのに…私…。



「知花?…あっ、おりたい?」



そう言って瀬川君はベットの上に優しく私をおろしてくれた。



「大丈夫か?まだ立てない?ごめんな…。立てなくなるとか思ってなくて」



凄い心配してくれてる。



「お姫様抱っこも嫌だったよな?ごめん!」



私の気持ち…考えてくれてないんだと思ってた。



自分の気持ちばっかり前に出す人だと思ってた。



勝手な人だって…思ってた…。



だけど…違ってたね…。



私がちゃんと…瀬川君を見てなかっただけ…。



この人は素直で…優しくて…。



ただ…純粋に私の事を好きでいてくれるだけ…。



ちょっと裏目に出る時もある不器用な人…。



ちゃんと見たら…こんな一瞬でわかる事…。



私はこの人の何を見てたんだろ…。



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