胸キュン


「優しくないよ…。湊や亜紀ちゃんの方がよっぽど優しい!!!!」


「知花ちゃん、好きになるのにやっぱり理由なんかねぇよ。」


「でも、カッコイイから好き♪とか…」


「俺の意見としたらそんなの本気の恋じゃない。こいつだから好き!そんな単純な事じゃないかな?だから湊は本気の恋をしてるよ。知花ちゃんに。知花ちゃんだから好きって言ってるだろ?」


「うん…/////」


「顔とかは二の次なの。まず好きかどーか。好きに外見は後からついてくるもんだから!まぁ、まず知花ちゃんは可愛いよ」


「私がぁ!?私が可愛いかったら世界中の人が可愛いって事になるから!」


「こりゃ、湊も苦労するな…」


「え?亜紀ちゃん、何か言った?」


「なぁんも。とりあえずさ、変な事は気にしない!もし、知花ちゃんが湊を好きなら、自信持て!湊は知花ちゃんに本気だから!」


「うん。湊の気持ちはちゃんと私に届いてる」


「でも、知花ちゃん」


「ん?」


「もしな?もし、湊を恋愛として好きになれなくても…知花ちゃんは気にしなくていいからな?こればっかりは変えられないから。湊が好きでも知花ちゃんは駄目って事、あるかもしれない。それはさ自分の気持ちだし誰にも責められないよ。だから、その時は正直に湊に言ってあげて?」



亜紀ちゃんの顔があまりにも真剣で…いつもはしゃいでる亜紀ちゃんじゃない感じがした。



本当に湊が大事なんだと思った。



「…わかった。湊を好きになれなかったらちゃんと湊に伝える。約束するよ。」


「もし…そんな事があったら…絶対どっちも傷つくんだ…。だけど嘘ついても同じ事だから…。なら早く終わらせて友達に戻る方が幸せなんだ。」



亜紀ちゃんは辛そうな顔で言った。



自分の掌をにぎりしめて下唇を噛んで…。



何だか…私に言ってるんじゃなくて…自分に言ってる感じがした。



こんな辛そうな亜紀ちゃんは初めてだ…。



「亜紀ちゃん」



私は亜紀ちゃんの手を握った。



体が勝手に動いたの。



亜紀ちゃんを包まなきゃって…。




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