胸キュン
気持ち
「知花、小枝いる?」
「あっ、ありがとう!」
「私のマーブルチョコもあげる♪」
「ありがとう!」
「古下さんもどーぞ?」
「あっ、私はいらない。ありがとう」
「そっか。欲しくなったら言ってね?」
「うん。ありがとう」
今日は臨海教室一日目!
バスの中は皆テンションあげまくり。
私の隣には古下さん。
後ろの席に彩乃と翠。
前の席に湊と亜紀ちゃん。
その前に相田君という席順です。
「古下さんは甘い物嫌いなの?」
「え?ううん。好きだけど…。バスで食べたら酔って吐き気するから。」
「大変だね。酔いやすい体質?」
「んー…。どうかな?食べたら酔うかな」
「私はねぇ。酔った事ないよ。乗り物好きだからさ。」
「私も乗り物は好き。バスも好きなんだけどね。」
あっ…笑った。
臨海教室の話し合いを通じて…古下さんと少しだけ仲良くなりました。
「ごめんね?本当は後ろの二人と座りたかったよね?」
「へ?ううん。大丈夫だよ。古下さんと一緒にいるの楽しいよ?」
「本当?ならよかった」
「でも…友達と一緒の班にならなくてよかったの?私達の班にいて楽しい?」
「あっ…。大丈夫。あの二人とは仲良しこよしって仲じゃないから。」
「え?あっ…そうなの?」
「千崎さん達みたいに…信頼とか…なくて。ただ一緒にいるだけ。多分…クラス別れたら挨拶程度の仲に変わると思う」
「…そんなの…哀しくない?一緒にいて…」
「全然。友情ってそんなもんだと思ってるから。別に私、あの二人がいなくても平気だから。」
友情が…?それは間違ってる!
だって私は…彩乃や翠や湊や亜紀ちゃんがいないなんて無理だし…。
きっと哀しい…。