星のカケラ
接近
「麻里、帰ろ♪」
授業も終わったからか、周りが和やかな雰囲気になっていた。そこで沙都実に一緒に帰ろうと誘われたのだ。
「ごめん。日誌書かなくちゃいけなくて…先に帰ってて良いよ?」
「えぇ…でも」
「それに、大事な人が待ってるみたいよ」
私は教室のドアの方に目を向けた。
沙都実の彼氏だ。
2人は周りから見ても凄くお似合いで、ラブラブなのだ。
人目を気にせず、キスをする事もある。
「優くん!迎えに来てくれたんだ?ありがとう!」
沙都実が、その、愛しの愛しの彼に抱きついた。
ピンクオーラが教室に漂ってる…。
「麻里!今日は一緒に帰れなくてごめんね。明日は絶対帰ろうね!バイバイ!」
沙都実は手をブンブン振りながら、大声で言ってきた。
私は苦笑して手を振りかえした。