恋のレシピの作り方
「一条さん……」

 シェフコートを着ているとはいえ、その姿はスカーフを外して楽に着崩した感じだった。


「新作を実際に作ってみたんです、一条さんこそまだお仕事だったんですか?」

「俺はここにリブインしてるから、いつでも好きな時に仕事してるって感じだな、今まで兄貴とちょっと新作について話してたけど、無駄話が過ぎたな」

「リ、リブイン!?」

 リブインとは、ホテルに泊まりこみで、実質住んでいることを言う。
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